花咲くいろは

真っ直ぐに走る女の子〜『花咲くいろは』最終話「花咲くいつか」〜

走る、電車、直線 最終話を見終えての全体の感想を。 前にも書いたが、松前緒花は物語中ずっと走っている。第1話から最終話まで彼女は全力で走り続ける。『花咲くいろは』の主題は、走ること。ここまで、主人公がずっと走っている作品はそうそうない。 僕は…

『花咲くいろは』第24話「ラスボスは四十万スイ」のメモ

脚本/岡田麿里、コンテ・演出/篠原俊哉、作監/伊藤依織子。 短めにメモ。 Aパート。公園のシーン。緒花たちにとって、告白=公園なのね。 コーンの話。孝一は缶に入ったコーンは絶対に取る。でも、もう孝一はそれをしないと云い、取れないコーンはそのままに…

『花咲くいろは』第22話「決意の片思い」のメモ

脚本/岡田麿里、コンテ/橋本昌和、演出/倉川英揚、作監/小島明日香。 気になったことをいろいろメモ。 Aパート。崇子に朝早くに起こされた緒花と民子。民子が寝間着から仕事着に着替える姿を捉えたショット。 何もつけていないの? 民子らしいと言えば、民子…

『花咲くいろは』第21話「蘇る、死ね」のメモ〜岡田麿里〜

気になったことを短めにメモ。 脚本/岡田麿里、コンテ/入江泰浩、演出/安斎剛文、作監/吉田優子・川口千里。 岡田麿里脚本はどうしてこうも「あ、岡田麿里さんの脚本だ」とすぐにわかるのだろう。今回もすぐにわかった。第18話「人魚姫と貝殻ブラ」も同じく…

『花咲くいろは』第18話「人魚姫と貝殻ブラ」のメモ

巧く綺麗にまとまった素晴らしい回だった。気合が入っている回だったように思える。岡田麿里さんの脚本もさることながら、篠原俊哉さんのコンテ・演出がとてもよかった(コンテ・演出は本作中初めて)。 気になったことをメモ。 細部まで行き届いた描写の数…

『花咲くいろは』第17話「プール・オン・ザ・ヒル」のメモ〜西村純二〜

気になったことをメモ。 脚本/西村ジュンジ、コンテ/西村純二、演出/太田知章。 第16話「あの空、この空」に続く前後編の後編。 第16話と第17話は若旦那と女将のエピソードだ(崇子と若旦那のエピソードでもある)。 女将は皐月に喜翠荘を継いで欲しいと考え…

『花咲くいろは』のOP 計算された視線の誘導

第2期OPについて とにかく走る。ひたすらに緒花は走り続ける。まるで停止すると死んでしまうんじゃないかと思うくらい、せわしくなく彼女たちは動き回る。時には自転車で、時には電車で、ずっと動き続ける。『花咲くいろは』のテーマの一つが「走る」だとい…

『花咲くいろは』第12話「じゃあな。」

自分のことを応援してくれていた孝一に対して自分勝手な振る舞いをしていたことに気づいた緒花。 いつも「またな」と返してくれていた孝一だけど、今回は「じゃあな。」と返す。 中野駅ホームでのシーンはよかった。夕日の光が絶妙。ドラマを盛り上げる良い…

『花咲くいろは』第11話「夜に吼える」 緒花と孝一の距離の描き方

脚本/岡田麿里、コンテ/安藤真裕、演出/篠原俊哉、作画監督/川面恒介・吉田優子。 第1話以来に皐月と孝一に再会する面白い回だった。 考ちゃんと緒花 孝一と緒花の距離感の描き方がよかった。久しぶりにあった二人。微妙に距離が生じてしまっている二人を表…

『花咲くいろは』第10話「微熱」のメモ

「なんだか今回の話変だな」と思いながら視聴していた。こういうまわりくどい話の見せ方を今まで『花咲くいろは』はしなかったような気が。いつもはもっとストレートな感じなんだけどなぁと思っていたら、西村純二監督の脚本だった。職業監督の時と自分の我…

『花咲くいろは』第1話「十六歳、春、まだつぼみ」

四月の新生活にはピッタリの作品っていう印象。 度々、出てくる「直線」のイメージ。 飛行機雲や縁石やラストの雑巾がけなどなど。ラストの雑巾がけで、直線の道を声をあげながら緒花は全力疾走する。この作品は、緒花がまっすぐな道を全力で走り抜けるもの…