『迷い猫オーバーラン!』第4話「迷い猫、脱いだ」のメモ


 監督・コンテ・音響監督/大地丙太郎、脚本/木村暢、演出/高田昌宏(表記が違うけど、これで)、作監/石田智子。


 今回の監督は、大地監督。というわけで、今までとは全く毛色が違うハチャメチャなギャグ回に。WEBアニメスタイル板垣伸監督のコラムによると、脚本を脚本家に指示して書いてもらうか、脚本を自ら書くかは、監督自ら決定するらしい(各回の監督は脚本作りから関わる)。今回の大地監督は、前者であり、脚本は木村暢さんになっている。


 大地監督が音響監督も兼ねているので、BGM・効果音の使われ方が印象的(第1話〜第3話の使われ方と随分と違う)。BGM・効果音によって、ギャグが成立している感じ。各声優陣もはっちゃけている。あと、岡本信彦さんの第1話〜第3話まででは聞いたことのないような、「ぎゃあああ」という叫び声にちょっと笑ってしまった。ああいう叫び声は、初めて聞いたかもしれない(第1話〜第3話でも叫んでいるが)。本編中、しょっちゅう叫んでいたような。吉野裕行さんの演説(冒頭の温泉の所)とか良かったな。今回はどことなくうる星のメガネっぽい。



 表情の千変万化も印象的。というか誰だ、これ?




 とまぁ、大地監督らしい一話に。



 今回の話はというと。梅ノ森財閥の超高級温泉宿にやって来た巧と文乃たち。女湯を覗こうとした家康が罠にかかり、山奥へと飛ばされてしまう男性陣。家康たちとはぐれた巧は山中を彷徨う中、竹馬園夏帆に出会う。今回は、山中を全裸で徘徊する男性陣と宿を満喫する女性陣に分かれて、ストーリーが展開されていく。女湯を覗くために山中を進む男性陣という形は結構あるが、今回は遭難するという形に。しかも、全裸だというのが笑える。


 静と動のメリハリが(制作費の問題かもしれんが)、ギャグを引き立たせる。

 裏で進む梅ノ森の家族の話によって、梅ノ森の一面が垣間見えた。親と会ってないっぽい。彼女も迷い猫なんだろうか。



 Bパート冒頭の温泉卓球は、あのCMを想起させる(トヨエツと山崎努さんの)。パロディなのかな(違うかも)。無表情で行われる機械的なラリーから、一転して、スローモーションで映し出されたハイレベルな卓球に。一言も発しないのがいい。





 希が持っているおしるこ=ビールって感じが。



 並行モンタージュでとらえられた、巧と竹馬園、家康と大吾郎の肌と肌で温め合うというシークェンスは笑った。家康と大吾郎が一気にBLっぽく。「お前を守ってやる」という大吾郎の台詞がいい。




 自分の頭の中が他人に見えてしまうという所も面白い。




 今回も面白かったです。