『会長はメイド様!』第20話「副会長は王子様!?/AOIとユカイな仲間たち」 


 コンテ/桜井弘明、演出/高島大輔。


 第11話以来の桜井監督のコンテ。当然の面白さ。短編2本で構成されており、美咲や碓氷がメインではなく、幸村や叶や葵などのサブキャラがメインとなり、物語は展開されていく。幸村と叶はいつの間にかコンビになっている。いいコンビ。


 テンポの小気味好い気持ちよさ。サクサクと進む。短編2本を処理するためなのか、いつもよりかなり圧縮されている感じが。台詞も隙間なく詰められて、いつもより若干早口になっている。



 おなじみの文字での表現は、今回物語を経済的に簡潔に語るための手段としての傾向が強くなっている気がする。手っ取り早く状況説明をしたり、登場人物の心理補強をしたりと、物語をテンポよく語っていこうというための文字や吹き出し。文字による過剰な説明でギャグを生成する(前回書いたこと)のと同時に物語を小気味好く語る。



 碓氷以外を影にすることで、るりの見えているものを限定して(碓氷しか見えていない)、るりが碓氷に見惚れているのを一瞬で経済的にあらわす。さっさと物語を語っていこうという明瞭な簡潔さ、わかりやすさ。



 背景の色彩で登場人物たちの心理を一瞬で語るという単純さ、明快さ。おなじみの奴だけど、今回はより効果的に働いているように思える。




 僕の好きな桜井監督ってこれなんだなぁと改めて感じた。めちゃくちゃ軽くて、緩い。この軽妙さと脱力加減。監督だけに許された特権的な「軽さ」。うまく説明できないけど、他の人とは違うベクトルの「軽さ」。嫌みがない「軽さ」というか、なんというか。うーん、うまく言葉にできない・・・。

 もちろん、さっきから云っているのは桜井監督の一側面であって、全部のことではないです(重いものももちろんある)。


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 ここの見せ方とか、面白かった。



 こういういい加減っぽさは、毎回脱力するなぁ。