『境界の彼方』 小川太一のメモ


 『境界の彼方』第6話「ショッキングピンク」を視聴して。小川太一さんについて軽くメモ。


 Bパート、学校屋上で妖夢討伐のための歌をイヤホンで聞くシーン。ここで、ちょっとだけ「ジャンプカット」(厳密云うとジャンプカットじゃないのかもしれないが、適当な言葉が見つからないのでこれを使う)が行われる。




 小川太一さんは、『たまこまーけっと』から、この「ジャンプカット」を度々使用している(コンテは、石原監督と連名だが、この部分のコンテは小川太一さんのものだろう)。


 それと、「ハーモニー」もちょくちょく使っている(『Free!』第3話で使用。ちなみに第3話は色々な手法をやっている)。「ジャンプカット」と「ハーモニー」は、時間処理を退屈にせずに、見栄えをよくする(印象的に)ために使っている感じがある。これらの演出は、出崎統監督の三回パン・入射光、細田監督の影なし等々、その演出家を特徴付ける手法になっていくのだろうか。「小川太一さんと云えば○○」みたいな。




 個人的には、小川太一さんの「横構図」が好きで、映像的に効果をあげていると思う。『中二病でも恋がしたい!』第11話、『たまこまーけっと』第3話、『Free!』第9話の横構図は良かった。横構図が挿入されると、空気が変わるし、画面が印象的に映る。


 小川太一さんは、今、色々な手法をやって、自分にとってどれが合っているのか模索している最中っていう感じがする。