『黄昏乙女×アムネジア』第6話「復讐乙女」のメモ


 脚本/関根アユミ、コンテ/坂本隆、演出/山口頼房、作画監督/野田めぐみ・高橋賢・竹森由加・もんちあきら


 簡単にメモ。


 かなり面白かった。見せ方が良い。大半のカットが奇抜な見せ方だった。


 アカヒトの怪談の話が進むにつれ、時刻は昼間から夕方へと変化していく。それにつれ、昼間を表す画面の青と白が赤色へと変わっていく。終盤は夕暮れの赤と黒が画面を支配する。アカヒトの「赤」に支配されていく。

 夕子と有子の対比の仕方も印象的だった。黒髪ストレートの夕子に対する有子のふわっと金髪という対比。


 気になった見せ方を挙げていく。


 夕子の浮世絵チックな見せ方。




 屋上にアカヒトさんに向かうところを実写を合成した映像で見せる。でも、どうみても私立誠教学園の校舎内じゃないでしょ、この映像。




 影が抽象的すぎて何がなんだかよくわからなくなっている。第6話は影の使い方がとても印象的な回。




 アカヒトさんの被害者だと偽る桐島有子。彼女の策略で、この後新谷貞一たちは大変なことになるわけで。画面の大半を占拠する有子のシルエットと有子のシルエットに囲まれる新谷たちの構図は、有子の策略に巻き込まれる新谷たちの今後を物語る。




 新谷に自分の名前が有子だと明かすところ。夕子に背を向かせて、構図がシンメトリーになり、夕子と有子を対称的に見せる。




 どこに光源があるのがよくわからないショット。これまた印象的な影の使用法。




 バカテス第8話でもこういう見せ方してたような。




 屋上での有子と三人娘のシーン。有子が画面右に移動して前景の遮蔽物の中にすっぽり入る。黒地(=闇)の中に入り、画面上からいなくなる有子。これから彼女は、生徒たちの闇の中に取り込まれてしまう。




 夕子と有子が混合されていく見せ方もよかった。



 有子が監禁されるシーン。

 生徒たちに自分の声がまったく届かなく、生徒たちの笑い声に自分の声がかき消される。それに伴い、画面の黒地に有子が画面端に追いやられる。有子が追い詰められていく様を、画面の黒地で表す。




 赤色の文字の氾濫と人物の回転がかなりのインパクトの1カット。



 他にも変わった見せ方も結構あって飽きずに視聴することができた。良き回でした。