true tears第10話


愛子の眞一郎を卒業する宣言や比呂美の家を出る行為は、主人公精神依存からの脱出への第一歩だ。これこそがヒロインのヤンデレ化を唯一解消できる方法だ。

そして眞一郎が周りの女の子を傷つけてるということを自覚したこと。主人公の優柔不断からの脱出。これこそが鬱展開を改善できる唯一の方法だ。


自分達を客観的に見ることと他人の痛みを感じること、彼等はそれが出来た。スクールデイズでは、それが出来なかったのだ。

この二つの方法が行われたおかげで、そこに残ったのは、純粋な恋愛物語だけだった。


それを見事にtrue tearsが成し遂げてくれた。

前半は登場人物達が非常に閉じられた世界を見ていたわけだが、後半から徐々にそれが解放され始めた。愛子も三代吉も比呂美も眞一郎も自分の世界の殻を壊し始めた。

次は乃絵が壊す番だ。

眞一郎のラストの自転車は、純粋な想いを加速させる装置に思えた。


今回の話は、近年における鬱アニメやヤンデレへのアンチテーゼではないか。