のらみみ

何故だか、のらみみは「リアル」だ。登場する人物達は、デフォルメ化された記号的なキャラクターで現実感の欠片もない。設定も非現実的。それなのにリアリティがある。
それは人物の仕草が人間的だったり、心理描写が丁寧に描かれてたり、現実味溢れる事情(働く事に悩む母親の話とか)が描かれていたりと他の部分が記号化された表現じゃなかったからだと思う。じゃあ簡単な棒人間に、人間臭い仕草と心の変化を加えたらリアルに見えるのかと言ったら、多分見えてしまうのでしょう。「キャラはいくら記号化されてもいい」、そう考えるとアニメって恐ろしい力を持ってる。のらみみって非現実なのに現実っぽいという不思議な魅力を持つ作品だった。

そういえばアニメで一番リアルを感じたのは、ストレンジドーンだったなぁ。異世界に飛ばされた女の子達の話なんだけど、途中で生理用品について話すシーンがあって、あれはリアルだった。女の子が異世界に飛ばされたら、普通そういう事を気にするんでしょうね。男目線じゃ考えつかなかった。