女児向け漫画と「萌え」
少女漫画には一切萌えずに、女児向け漫画だけにはなぜか萌えてしまう。
「カードキャプターさくら」や「しゅごキャラ!」には萌えるけど、「NANA」や「ハチクロ」にはまったく萌えない。今期のアニメで言えば「ヴァンパイア騎士」や「S・A」にはあまり萌えない。
それは、女児向け漫画が「キャラ」優先で、少女漫画が「キャラクター」優先だから、ここまで差が出てくるんだなと思った。
「NANA」や「ハチクロ」の登場人物たちは、リアルに存在するかのように思わせるほど「キャラクター」が立ちまくっている。でも「キャラ」の印象があまり残らない程、「キャラ」が弱いからオタクにとってまったく萌えない。少女漫画にとって「キャラクター」が立つほど重要なことはなく、恋愛を主題にした少女漫画では、「キャラクター」を立たせなくては、少女達の細かな心理描写が特徴の恋愛物語が成立しない。
でも女児向け漫画は、「キャラクター」よりも「キャラ」が強い。女児たちに受け入れられやすいように、インパクトの強い「キャラ」を作るから、オタクにとっても萌えやすい構造になっている。女児たちにいくら「NANA」や「ハチクロ」のような「キャラクター」が立っている登場人物達を出しても、無反応に近いと思う。女児達には、その登場人物たちのリアルさに気づけるほど、漫画を読む読解力が携わっていないから、いくら「キャラクター」が立っている人物達が出てきても受け入れにくくて、反応ができない。「キャラクター」を立たせるよりも、「キャラ」を強くして、物語を読ませるほうが、女児達には受け入れやすい。
だから女児向け漫画は、「キャラクター」を強化するより、女児たちが読みやすくてわかり易いように、そして印象に残るように登場人物たちの「キャラ」を強化する。「キャラ」の強さはオタクの萌えにも比例してくるから、必然的に女児向け漫画にオタクが萌える構造ができる。
昨日読んだ「テヅカ・イズ・デッド」の「キャラ/キャラクター」論でそんなことを感じた。
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