2009年を振り返って〜個人的TVアニメベスト10〜

 去年に書いた12月30日の日記に引き続き、個人的に面白かった作品を挙げていきます。わざわざ個人的と言ってる通り、かなり自分の趣味に偏っているので、その辺はあしからず。ブログで言及したものばかりが入っており、改めて書くのもなんですが。この記事を書いている時点で終了していない作品は省いています。



青い花


青い花 第1巻 [DVD]

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 7、8、9月はこの作品のことばっかりブログに書いていた気が。


 OPが良いんですよね。空気公団さんの曲も良いんですが、OPに参加している幾原邦彦監督の映像面も良い。


 カサヰケンイチ監督や、長井龍雪さん、桜美かつしさんが参加した各回も良いんすが、個人的には鈴木洋平さんと渦薪かい(ご自身が仄めかしていましたが、幾原邦彦さん)の参加した回が好きでした。第5話の「嵐が丘(前編)」とか特に。


 杉本恭己や京子、杉本四姉妹、あきら兄、松岡かしまし娘など、あきらとふみ以外の登場人物がいい味出していました。登場人物の中で杉本が一番好きだったかも。各務先生で揺れ動く心が何とも。大人っぽく見えて、一番子供だったように思えます。主人公クラスの活躍だったような。

 鎌倉という舞台もよかったな。

 田中宏紀さんは皆勤賞並みの参加率。冨岡寛さんも良かったです。





シャングリ・ラ』&『ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜


 二作品挙げてることで10本じゃなくなってるわけですが、GONZO作品をまとめてという事で。


 前に呟きましたが、GONZOのこれからを考えると、GONZOイズム(勝手に命名GONZOらしさ・臭という意味で)最後の作品が『シャングリ・ラ』になるのでしょう。これからはAICなどの他スタジオとの共同制作や第5スタジオ的なるものしか制作されなくなると僕は思っています(もしくは潰れる)。その意味で『シャングリ・ラ』はGONZOイズムの集大成の作品となったのでしょう。OPでの樋口真嗣さんやクリエイティブプロデューサーのもりたけしさん、飯田馬之介さん、村田蓮爾さん、草序イ琢仁さん、千明孝一さんなど他にも多数いますが、GONZOに関わってきた往年の人物総出演っていう感じで、内容も良くも悪くもGONZOそのものでした。GONZO最後の記念碑的な作品となるのではないかと思います。

 第11話の脚本/出渕裕、コンテ/もりたけしの回が個人的には好きでした。あとラストでの國子の1カット。


 GONZOイズムラストイヤーっていうことで、ひそかに期待していた千明孝一賀東招二の『フルメタ』続編は100%無いことがわかりましたので、『ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜』を挙げました。千明孝一賀東招二のタッグが再び見れたことに素直に感謝します。

 キャラクターの作り方が凄く巧い。原作があるとはいえほぼオリジナルですから、ここまで魅力的なキャラクターを作り上げるのは難しい所でしょうが、それを見事成し遂げている。一期と二期で味方と敵のパーティーのキャラクターを入れ替えるっていうのも面白いなぁ。

 ギャグも面白いし、クーパかわいいし、折笠富美子さんも良いし。


 あと、OPが最高です。こういうOP好きだなぁ。





RIDEBACK



 まったく期待していなかった作品。tvkでやたら番宣が流れていて気にはなっていたけど、スルーしていた。でも、第1話を観てすぐに惹かれました。桜が舞い散る中、ライドバックを駆る一人の少女。ライドバックのレースシーンがめちゃくちゃよかった。あの疾走感に素直にかっけぇって思いましたね。


 レースで活躍していくのかなと思いきや、なんだか血生臭い方向に行ったのは意外だった。しかも、後半である登場人物に起きる事件が衝撃だった。嘘だろっていう事件だったな。個人的には第1話がMAXだったかも。

 と言ってもほぼ完璧でしょ、この作品は。


 あと、OPがかっこよずぎ。MELLさんの曲がこれまた良い。





獣の奏者エリン


獣の奏者エリン 1 [DVD]

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 書きたいことは前の日記でもうほとんど書いてしまったので割愛。下のをお読みください。

http://d.hatena.ne.jp/tokigawa/20091227/p2

http://d.hatena.ne.jp/tokigawa/20091207/p1





大正野球娘。



 ただ好きな作品。池端隆史ファンの待望の一作。

 何が優れてるって言われもうまく答えられませんが、ただただ好きな作品。初っ端のミュージカル風の小梅の歌でやられたなぁ。池端隆史監督の前作『ぽてまよ』のように傑出したものはないけど、なんて言ったらいいのかわからんが、観ていて惹かれた。


 とにかく、キャラクターが良いんですよ! 小梅も晶子も雪も登場するキャラ全部が良い!! たまちゃん最高!!! 野球を通して、みんなの心が一つとなる。それが良いんです。凡庸的な王道展開と言われる方も多いと思いますが、王道だからこそ作り出せる安定感と完成度が高いストーリー。


「浪漫ちっくストライク。」を四六時中聴いてた。良い曲です。


 ラスト、和服姿の小梅がセーラー服姿に変化していたのが、これまた良かった。





タユタマ -Kiss on my Deity-』


タユタマ-Kiss on my Deity- 第1巻 [Blu-ray]

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 元永慶太郎監督、ワタナベシンイチさん、こでらかつゆきさんが参加した回は面白い。


 クオリティが低い部分もあるのでなんとも言えないのですが、面白かったので挙げました。後半のアメリましろの展開が良い。アメリましろの個人的な恋愛を巡る対立が太転依と人間の大きな対立にも波及してくるというのが、なかなかの見所。挙げた御三方が参加した後半の回は、一見の価値はあると思いますよ。


 鵺が良いキャラクターだった。モバイル、モバイル。





初恋限定。



 ジャンプ作品をここまで巧くアニメーション化するのに驚いた。大概は拍子抜けだが、これは別格。抜けているエピソードがあるとは言え、シリーズ構成もほぼ完ぺき。原作が短く完結した作品だったので、1クール作品には適格だったのだろう。登場人物それぞれが1クール中にしっかりと描かれていたのも素晴らしい。


 あと、少女ががむしゃらに走る光景は、なぜこんなに心を揺さぶられるのか。自転車に乗って走る少年も。


 そして、ととにゃんが作り出す背景・風景の美しさ。あの風景が初恋中の登場人物たちを投影しているよう。


 浅沼晋太郎さんが良かったな。





ミラクル☆トレイン〜大江戸線へようこそ〜



 ただしイケメンに限るギャグ。美形キャラにしか生成できないし、機能しないギャグ。

 正義のヒーローと悪の怪人組織たちだけが作れるギャグがあるのなら、イケメンにしか作れないギャグもあるはず。それがこれ。


 キャラクターとギャグにハマった作品。大江戸線ということで、東京在住の方にしかピンとこなかったのが残念だが。


 ラストのあかりと六本木のシーンは何故だか感動してしまった。はっきり言うと至極ありふれたものだとと思うのだが、誰も認識できない六本木をまるで見ることが出来てしまっているかのように六本木を見つめるあかりの姿。あれでこの物語が終了するのが良かったな。時をこえる想いというか、なんというか。





宙のまにまに



 これも『大正野球娘。』と似たような理由から。単純に伊藤かな恵さんが好きなんですね、僕は。スクラン以来のコメット&高松信司監督作品。夏にこれが見れてよかった。


 観ていて幸せに浸れる作品。





バスカッシュ!


バスカッシュ! shoot:1 [Blu-ray]

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 これは前半のみ。第1話「アイ・アム・レジェンド」は2009年に放送された中でベストの1話目だと思います。ほぼ完璧といっていいほどの出来栄え。TVアニメの1話目はこうじゃないと。ビッグフットが縦横無尽に走り回る1話目を観れば、誰でもその後のストーリーが知りたくなるはず。疾走感と爽快感と快楽、観る者にストレスを与えず快楽だけを与える板垣伸さんのカット割りは素晴らしい。そして佐藤竜雄監督の脚本が作る軽妙且つ快活なダイアローグ。この二つが『バスカッシュ!』という作品に見事にマッチしていた。佐藤竜雄&板垣伸の双方が参加した前半の数話は一見の価値が大いにある。


 ですが、板垣監督交代以降、いやそれ以前からの息切れ感。その後も面白いことは面白かったですが、前半数話の勢いはなく、凄い作品になるのではないかと思っていた僕の考えは潰え、普通の作品となっていました。あの爆発感が続いていたら良かったのですが。


 アイドルを入れないと駄目だったんでしょうか。山田優さんの「free」は世界観にあっていたと思いますが。





番外


・『にゃんこい!

 浅沼晋太郎さんが好きなんだな、僕は。

・『宇宙をかける少女

 このブログの名前の由来になっているくらい好きな作品。数年後には歴史的作品として評価されているのかも。

・『アスラクライン

 全体的に駄目だったと思うが、部分的には光るものがあった。一部良質なロボットアニメ。二期後半が面白かった。

・『ヒゲぴよ

 この朴さんが好き。

・『プリンセスラバー!

 近年のエロゲー原作アニメとしては一番画期的なことをしたと思う。GoHandsの名前が世に知れ渡った意味ある作品。ストーリーに関して俺は興味なし。

・『11eyes

 下田正美監督作品は無条件に肯定してきたが、厨設定にたじろいながらも、最後まで視聴してみれば良作だった。OPの主人公が逃げるように走る所と、赤い夜に行くときのガラスが割れるのが好き。後半の怒涛の展開も良い。