『はなまる幼稚園』第6話と『花咲ける青少年』最終話のメモ


 気になったことのメモ。


花咲ける青少年』最終話「約束の空」


 Aパート冒頭。由依の家に手紙が届く(この前に郵便配達と由依が道ですれ違う)。由依は届いた手紙に驚き、他の届いていた手紙を地面にばら撒いて、家の中に駆け込む。ロング、玄関で靴を荒っぽく脱ぐ由依を俯瞰で、階段を昇る由依の足だけを捉えたショットと続き、彼女の表情を見せない。自分の部屋に入ってきた由依の表情は明るく、ここで届いた手紙が花鹿からの手紙だと判明する(花鹿のヴォイスオーバー)。



 それで気になったのがこれ。由依の部屋から玄関の扉へと場所は移動し、花鹿のヴォイスオーバーと共に、約10秒間この玄関の扉が映し出される。



 約10秒経つと由依の母親が扉を開ける。




 「なんで10秒間近くも扉だけを見せてんだろ?」と不思議に感じながら観ていた。


 花鹿のヴォイスオーバーの関係からかなとか思っていたんだけど、入ってきた母親の手に由依がばら撒いた手紙を持っているのを見て、母親が地面にばら撒かれた手紙を拾っていること(拾うのにかかった時間)をあらわすために約10秒間扉だけを見せていたことに気付く。

 そういう意味ではないのかもしれないが、ここが見ていて引っかかった。何気ないところなんだけど、細かいなと思った。


 冒頭の由依のシーンは全般に渡って結構いい。




 他で気になったのは、ノイエの登場の仕方。二階のベランダで(多分)、立人が居る館にどう連れ出すのか、花鹿、寅之助、ユージィンが話している場面。ここでノイエが登場する。





 ここ二階ですよね? よじ登ってきたということ?


 なんでわざわざ昇ってこないといけないんだ? 色々考えたけど、外からよじ登ってくる必要性がわからない。立人を取り戻す関連で外からよじ登ってきたのかしら。今回ノイエってギャグキャラっぽいんですよね。この後の立人の館に突入するところも、「チャーリーちゃんもジョーイちゃんも外でお寝んねしてるぜぇ!!」って、こんな性格だったかな・・・。




 花鹿と立人が抱き合うシークエンス。花鹿と立人の回想が最近のから過去へと遡っていく。最終的に回想はギボリ島時代の花鹿と立人に行きつく。花鹿と立人にとって、行きつく所というか、帰る場所っていうのが、回想通りに二人が出会って過ごしたギボリ島なんだなぁと思った。



 所々のギャグっぽいキャラの表情って、第24話「とまどい」(コンテ・演出/亀垣一)の時と同じように、亀垣一さんらしい感じ。



はなまる幼稚園』第6話「はなまるなお兄ちゃん」


 目線の話。


 第6話「はなまるなお兄ちゃん」では、ツッチーの妹の土田さつきが登場する。身長が低い園児たちと身長が高いさつきの目線の高さは、まったく違う。杏はさつきを見上げ、さつきは杏を見下ろす形になる。さつきは、園児と接する時、園児たちの目線の高さに入ろうとはしない(お馬さんごっこの時はあるが)。自分の目線の高さのままである。それでは、園児たちの気持ちを十分に感じ取ることはできないだろう(保育士じゃないただの女子高生なんだから、感じ取れなくてもいいとは思うが)。




 それに対して、園児と接する時、ツッチーは腰を下げて、園児たちの目線に自分の目線を近づけようとする。




 保育士であるツッチーと女子高生であるさつきとの違い。

 保育士としてまだまだ未熟なツッチーであるが、腰を下げて園児と同目線で接することのできるツッチーは、園児たちの気持ち・思考を察することができる人物(小梅がトイレに行きたいのをいち早く気付く)。


 第6話「はなまるなお兄ちゃん」では、目線の高さでツッチーとさつきの差異を、ツッチーが園児たちと同じ目線で接し園児たちの気持ち・思考を察することができる人物だということを浮き彫りにする。そこに、さつきも気付き、ちょっとだけ彼を認める。でも、保育士としてはまだまだ未熟なんだと思うけど。


 話は変わるけど、りょーちもさんのEDいいな。さつきの過去と心情が垣間見えたというか、本編を補完しているのがいい。