『夏色キセキ』第2話「ココロかさねて」


 とある事情で離れなくなってしまった二人が繰り広げるドタバタ劇というこれまたありきたりな内容だったけど、なかなか面白かった。この作品を見ていると、なぜだか懐かしい感じになる。



 冒頭の朝のラジオ体操。皆が身体を同期させて、体操をする。これは、これから行われる夏海と紗季の身体をくっつけて、優香と凛子を追いかけるドタバタ劇を予告している。なぜなら、この後夏海と紗季は優香たちを追いかける過程で、バラバラだった身体の動きを完全に同期させて、一つになるのだから。


 夏海と紗季の心を一つにする過程の描写がよかった。心を同期させる前に、まずは身体を同期させる。身体を同期させる前に、服装(夏海が紗季の服と靴を着る)を同期させる。服装の同期→身体の同期→心の同期という外から内へと段階を踏んでいく流れ。




 下田の街を駆け巡る追いかけっこもよかった。カット割りもテンポも軽妙。




 細やかな描写もよい。弟の乱雑に脱いだ弟の靴を夏海が直す描写など。夏海の性格があらわれている。




 好きな描写が夏海が紗季の部屋に飛び込んでくる所で引越しのためのダンボールを夏海が見てしまい、ハっとする所。ここで、夏海が紗季の引越しという現実に直面するのだ。




 次回も楽しみです。