『花咲くいろは』第22話「決意の片思い」のメモ
脚本/岡田麿里、コンテ/橋本昌和、演出/倉川英揚、作監/小島明日香。
気になったことをいろいろメモ。
Aパート。崇子に朝早くに起こされた緒花と民子。民子が寝間着から仕事着に着替える姿を捉えたショット。
何もつけていないの? 民子らしいと言えば、民子らしい。脚本の仕事なのか、コンテ・演出の仕事なのか。岡田麿里さんか?
緒花たちが学校で授業を受けているシークエンス。教師が芥川龍之介に関する授業を行っている。ここで、芥川龍之介と吉田弥生の関係性が話される。その内容は、芥川龍之介の羅生門を書く経緯として幼馴染の吉田弥生との結婚が破談したことが影響しているというもの。この後に、緒花は孝一のことについて悩む。この芥川龍之介の話は、言わずもがな緒花と孝一の話と連携している。
皐月と電話で話す緒花。皐月が亡くなった旦那にいまだに片想いしていると云われて、緒花は驚く。その後、学校のベランダから渡り廊下に場所は移動する。渡り廊下の階段に座り、なぜ自分は孝一のことをあきらめたのだろうと考え、徹に対して真剣にずっと片想いしている民子のことが頭に浮かぶ。
緒花は孝一に対して片想いをすることを決意する。
緒花の心理的推移に合わせて自然光を変化させる。
緒花が渡り廊下に来たばかりは日が当たっていたが、
緒花が片想いについて考えている最中、日は陰り、辺りは薄暗くなる。
緒花が片想いを決意すると、日が当たり薄暗さは消え、明るくなる。緒花が悩むと日が陰り、答えを出すと日が当たる。
照明を用いて、緒花の心理的変化を映像によって視覚化させ、緒花の内面の変化を補強する。
緒花と民子が喜翠荘の裏で激しくぶつかる。第21話「蘇る、死ね」では風呂場で口論をした二人。今度の口論の舞台では、電灯の照明を用いて光と影を強調。二人の想いのぶつかりを劇的に表現する。
民子と緒花の対立を端的に表した1ショット。民子がドレスを払いのけ、緒花と民子の対立が頂点になったとき、柱が二人の間にあらわれ、二人を分断する。二人の間に決定的な壁が出来てしまっているのをあらわす。
緒花と民子は口論から取っ組み合いになる。二人は組み合いながら、ぐるぐると回る。心理的立場によって二人の立ち位置が変化する。
Bパート。
民子にドレスを着させるシーン。
今までつんけんしていた民子が鏡に写るドレス姿の自分を見てはっとするの描写がいいなぁと思った。
菜子が部屋を出ていき、民子と緒花の二人だけになり気まずくなるとカメラが引きフルショットで彼女たちを捉える。喧嘩した後の民子と緒花のちょい気まずさが出ていいなぁと思った。その後カメラは二人に近づいていく。ちなみに東京のUFOキャッチャーで取ってきた寿司が部屋にある。大事に取っているんだ。
蓮二さんがギャグキャラ化してて面白かった。
「ち、血も、涙も?・・・」
「きょ、極端だね・・」
徹との掛け合いが絶妙。
前後編の後編。今回も面白かったです。