マンガ夜話で感じた「ハチミツとクローバー」の読み方






ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)









再放送されていたマンガ夜話を見ていて、はぐちゃんの創作モンスター物語とか青春恋愛群像劇とか表現論とかいろいろな見方があるんだなと思いながら見ていました。言われてみれば、ハチクロって不思議な物語というか何というか。







竹本とはぐちゃんは、「真山とリカさんの物語」はほとんど知らない。知っているのは修ちゃんと山田とか。竹本とはぐちゃんと修ちゃんは、「野宮と山田の物語」はほとんど知らない。竹本とはぐちゃんと真山と山田は、「森田さんの家の物語」を知らない。竹本とはぐちゃんと山田は、「修ちゃんとリカさんの物語」をほとんど知らない。




意外とみんな知らないことだらけなんですよね、このハチクロって。リカさんが知っているのなんて真山と山田と修ちゃんぐらいだし。野宮も山田と真山ぐらいだし。お互いに他人の物語は知らない。でもお互いの物語が相互作用しているように、互いの物語に影響を与えている。







「竹本とはぐちゃんと森田さん+修ちゃんの物語」、「山田と真山と野宮の物語」、「真山とリカさんと山田の物語」、「修ちゃんとリカさんと原田の物語」、「修ちゃんとリカさんと真山の物語」、とかなり個々の物語がバラバラのグループ分かれて存在している印象を受けてしまうんだけど、何故かみんな繋がっている様に感じてしまう。





「竹本とはぐちゃんと森田さんの物語」なんて、接点があまりない「修ちゃんとリカさんと原田の物語」と何故か通じ合っているように思ってしまっている自分がいるんだよな。竹本=修司、はぐ=理花、森田=原田みたいな。





佐藤大さんが言っていた列車のエピソードのように、登場人物同士が知らない事でも、読者にとっては、共有している情報があって、それが個々の物語を密接につなぎ合わせているように読者が感じてしまうのが「ハチミツとクローバー」の構造のツボなんだなということがマンガ夜話でわかった。だから「竹本とはぐちゃんと森田さんの物語」と「修ちゃんとリカさん原田の物語」は登場人物同士は、お互いの物語を知らなくても、読者にとっては共有している情報があるから、一見なんの繋がりもない物語でもリンクしているようにかんじるのかな。個々の物語が、別の物語と反響しあって、大きな物語を作り上げていくのがハチクロなのか? 関係ないように思える「はぐちゃんと竹本の物語」と「山田と野宮の物語」も実は関係あるみたいな?




っていうか佐藤大さんが言っている事が妙に気になった。二巻で修ちゃんがモンゴルに行くときに、四葉のクローバーを探す話があって、結局はぐちゃんは四葉のクローバーを見つける事ができなかった。それで、最終巻で竹本が旅立つことになって、はぐちゃんはまた同じ所で四葉のクローバーを探して、今度は大量の四葉のクローバーを見つけることができた。これって佐藤大さんが言っていたことと何か関係があるのな? いや、関係ないか。





あと「真山と山田と野宮の物語」と「リカさんと真山と山田の物語」なんてのは、ものすごく似ている構造なんじゃないのかな、なんて思ったり。よく出てくる観覧車に乗る事や夜に行く埠頭や二人乗り自転車とかは何のモチーフなのかとか。いろいろ深く考え込んだり。










う〜ん、書いていたら、訳がわからなくなってきた。つーか、文章がめちゃくちゃだ。うまくまとめられない。