「作画崩壊」というゼロ年代の想像力




風邪をひいて寝てたので、更新が途絶えてました。それで先日、布団にくるまりながらtvkで約一週間遅れの鉄腕バーディー第七話を再び視聴しました。MXで見た時は映りが悪かったので視聴には難儀しましたが(住んでいる場所の都合上)、tvkは鮮明で今度ははっきりと見えました。それで寝ながら、騒がれていた作画崩壊とやらについてグルグルと考えてました。その考えていた事をメモがてら書いておきます。携帯から書いているので、なんかよくわかんない感じなっているかもしれません(勝手がよくわかんないので)。

あと、この記事のタイトルがめちゃくちゃだな(自分で書いておきながら)。







・「いつも」のデザインと違うから作画崩壊っていうのは、まさにゼロ年代の想像力だよなぁ。2003年か2004年頃から台頭してきたような気が。スケジュールの圧迫や力不足からくる作画崩壊と「いつも」のデザインと違うから作画崩壊っていう広義な意味を含んでいるから、話がややこしくなる。切り離しが必要。


・「いつも」のデザインから少し離れるとすぐ作画崩壊って決め付けることが「常習化」していて、尚且つその考えを持つ方達が「主流化」してんだよな。その「いつも」っていうのが、客観ではなくバリバリの主観なのが厄介。自分が気にくわない作画は、作画崩壊っていう短絡的な意見も出てきてしまう。っていうか既に出てきている。



・第七話で決定的な事実があって、「大半の人があの作画(緑のシーンなど)を求めていなかった」っていうこと。あれを「凄い、素晴らしい!!」とべた褒めしていて、尚且つ評価している人を探してもほとんどいないんだよな。非難している人は山ほどいたが。誰も求めていないことをするって、どう見ても制作側のオナニーなんだけど。でも、それこそがアニメの醍醐味であるのも事実だと思う。



・アニメーターが少しでも「我」を出すことを良しとする時としない時が存在する。今回は結構多めの人がしかめっ面をした。みんなに絶対に喜ばれる仕事は、「デザインを極力崩さずに良い動き(演技)をする」こと。京アニがその例か。



・っていうか、騒いでいる方達はいつからアニメを見だしたのかめちゃくちゃ気になる。やっぱ2000年代前半からかな。



・今回の騒動で一番やっかいなのは、「正解」っていうか「答え」が存在しないこと。いや、答えはあるんだけど、証明が誰も明確にできない。証明ができなければ、答えが存在していないもんだ。作画崩壊だろ派と作画崩壊では全くないよ派がいるんだけど、どちらもうまく証明が出来てない。つーか、出来ない。なぜなら、知識をかなり必要するし、どちらとも決定的な証拠がみつけられない。もし、作画崩壊では全くないよ派が証明できても、今回のは評価している人が圧倒的に少ないので、証明しても受け止めてもらえない。もう、今回の当事者が語るしかないんだけど、それは随分と先の事になりそう。



・今回の騒動でもネットイナゴと言われる方達は大活躍したと思う。ほんと騒ぎだいだけの煽るようなコメントがわんさかあり、まともにアニメを見てないんだろうなと思わせる意見も散見していた。騒動の三分の一はネットイナゴだったんだろう。


作画崩壊と決める基準が、自分の好き嫌いという主観になり果てていると某所でのやりとりを見て感じた。



作画崩壊と聞くと、真っ先に大騒ぎをして色んな場所を駆け巡っている人がいるけど、よほど嬉しいんだろうな。



・キャラクターの顔の微妙な変化を見逃さない人はめちゃくちゃ多い。顔にはもの凄く敏感。顔が命なんだな。





アニメのキャラは記号でなりたっていて、その動きも記号化されている。これは、現実の人間の動きを忠実に表現するのがとても労力がかかり、尚且つ難しいからだ。「走っている」と視聴者に認識させるための記号としての「走り」を描いている。語弊があると思うけど、まやかしの動きなんだと思う。でも、記号化されているからこそ表現できる、アニメーション独自の表現がある。実写では映像化不可能なことがアニメーションではできる。今回の縦横無尽に動きまくるキャラ達は実写では撮影不可能な表現だった。それがアニメの魅力なんだと思う。僕は制作側が狙ってあの一連の表現を選んだと考えている。でも、それが物語に対して適切な表現だったかと言うと、僕はNOだと言わざるを得ない。あの感動的なエピソードをインパクトが強いアクションを全面に押し出したものにしたのは、果たして効果的だったのか。別な表現を選択しても良かったのではないか。と僕はどうしても感じてしまう。カットの連続性をうまく使いもっと感動的なものに仕上げるのも可能だっただろう。それを選択せずに、作画で見せていったのはマイナスの要素しか含まないのではないかと僕は思う。アニメーション独自の表現を使うのには、適当な場所があり、それは今回のエピソードではなかった。作画崩壊よりもあの表現が今回のエピソードでは適切ではなかったっていうのが僕の最終的な感想。


メモがてらに箇条書きで書いたけど、文章の流れが滅茶苦茶だ。後日やり直した方がいいな。